小池都政「お台場に26億円の世界最大級噴水」はフジテレビの“天皇”案件?整備計画にチラつく日枝久氏の影
ウィンウィンの関係
開示された文書には、噴水整備に「賛同する」と記されており、協議会が計画を歓迎している意図が読み取れるが、誰が要望したのかはよく分からない。日枝氏の意向が働いたのではないか。
「フジテレビとしては、社屋近くの公園に観光拠点を整備してもらえれば万々歳でしょう。一方、噴水が番組のロケ地などで使われれば、小池さんとしても成果を全国放送でアピールできる。ウィンウィンの関係と言えます。そのため『日枝氏と知事の間で話をつけたのでは』とみられているのです」(都政関係者)
都に問い合わせると、こう答えた。
「協議会からは以前から臨海地域のにぎわい創出の要望を受けている。それを踏まえ、都として噴水の整備を決めた。日枝氏やフジテレビから要望を受けたとは認識していない」(港湾局)
協議会は「こちらからにぎわい創出を要望する中で都が噴水の整備を決定。我々はそれに賛同したに過ぎない」(事務局)。フジテレビは「東京都への予算要望はまちづくり協議会事務局がとりまとめて提出しているものであるため、時系列など具体的なこともこちらでは把握していません。また、フジテレビが東京都に噴水整備を要望した事実はございません。詳細につきましては、まちづくり協議会事務局にお問い合わせください」(企業広報部)と回答した。
三戸都議はこう言う。
「私は噴水整備の要望者を調べるため、2017年以降に都が事業者などから要望を受けた際の対応記録についても、開示請求しました。ところが、噴水に関する記録はナシ。誰がいつ要望したのか記録がないのです。まさか、誰からの要望も受けず、知事が一人で思いついたのでしょうか。影響力の大きい日枝氏が口頭などで知事に助言したと考える方が自然ではないか。記録がない以上、そう疑われても仕方ありません。都は調査し、説明責任を果たすべきです」
“天皇”と“女帝”のやりとりはあったのか。