家系ラーメンに大手資本が増えている理由…「町田商店」の親会社は東証プライム上場企業
実は壱角家はスープや麺などの主要材料をギフトHD傘下の企業から仕入れている。競合を避けるため、新規出店に際して両者は事前協議を行う。
「本来の家系ラーメンは2つの寸胴に大量のガラを入れて、店で炊くのが基本。手間もかかる。一方で資本系は工場で作ったスープを店舗に配送している。店側のオペレーションは元祖より楽で、店舗展開しやすい」(業界関係者)
作り方が違うため、資本系を否定するコアな家系ファンもいるが、家系を一般化させた功績は否定できないだろう。
餃子の王将や日高屋など、ラーメン業界には以前から上場している大手が存在する。豚骨ラーメンの一風堂(力の源HD)が17年に上場するなど後続も相次ぐ。
大手の占有率が低いラーメン業界では、新たな上場企業が生まれる余地は十分ある。
(山口伸/ライター)