著者のコラム一覧
小林佳樹金融ジャーナリスト

銀行・証券・保険業界などの金融界を40年近く取材するベテラン記者。政界・官界・民間企業のトライアングルを取材の基盤にしている。神出鬼没が身上で、親密な政治家からは「服部半蔵」と呼ばれている。本人はアカデミックな「マクロ経済」を論じたいのだが、周囲から期待されているのはディープな「裏話」であることに悩んで40年が経過してしまった。アナリスト崩れである。

農林中金に突きつけられた組織改革…25年3月期の最終赤字は1兆5000億円超か

公開日: 更新日:

 農林中金は20兆円近く外国債券を保有しているが、会議の中で、「運用以外の収益源がない中、収益目標の未達につながる機動的な売却をためらわざるを得ず、債券の売り切りを選択できなかった」と農林中金から説明があったとされる。さらに、リスク管理と運用を担当する会議体の参加者が同一で、リスク部門によるチェックが十分に機能しなかった可能性があると指摘されている。

 このため、一定以上評価損が拡大した場合には自動的に売買を行う損切りルールなど、相場急変時に機動的な対応ができる仕組みをつくることが必要と説いている。

 また、債券中心の金利リスクに偏りすぎた運用ポートフォリオを改善すべきとして、農業や食品産業への投融資を増やすことも求めた。農水省は農林中金法や関連制度の見直しを行い、早ければ25年中にも法改正案を国会に上程する予定だ。

 農林中金は7日に発表した24年10~12月期決算は、純損益は1兆4145億円の赤字(前年同期は970億円の黒字)だった。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  2. 2

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  3. 3

    佐々木朗希“大幅減速”球速160キロに届かない謎解き…米スカウトはある「変化」を指摘

  4. 4

    ヤクルト村上宗隆 復帰初戦で故障再発は“人災”か…「あれ」が誘発させた可能性

  5. 5

    清原果耶ついにスランプ脱出なるか? 坂口健太郎と“TBS火10”で再タッグ、「おかえりモネ」以来の共演に期待

  1. 6

    松嶋菜々子の“黒歴史”が石橋貴明セクハラ発覚で発掘される不憫…「完全にもらい事故」の二次被害

  2. 7

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  3. 8

    「皐月賞」あなたはもう当たっている! みんな大好き“サイン馬券”をマジメに大考察

  4. 9

    ヤクルト村上宗隆「メジャー430億円契約報道」の笑止…せいぜい「5分の1程度」と専門家

  5. 10

    常勝PL学園を築いた中村監督の野球理論は衝撃的だった…グラブのはめ方まで徹底して甲子園勝率.853