鈴木良平CL観戦記「危惧されるペップバイエルンの前途」
■バルサ流サッカーの限界
グアルディオラ監督が「カウンター対策」を怠ったわけではない。DFラインの前にアンカーを置いたり、左右両SBにタッチライン際の上下動だけでなく中央寄りでプレーさせるなど、カウンター封じの戦術をトライしてきた。
しかし、この日のレアル戦で「ボールを保持するだけでは強豪に勝てない」ことが立証された。 残り10分。多くのサポーターが席を立ってスタジアムを後にした。バイエルンが一矢を報いるシーンよりも「駐車場の渋滞を避けた」のだ。とても悲しい光景だった。 想定外の大惨敗でバイエルンは今後、どうやってチームを立て直すのだろうか? グアルディオラの“バルサ流ポゼッションサッカー”は否定されてしまうのか?
バイエルンの前途に暗雲が垂れ込めた。
(鈴木良平/スカパー!解説者・元ブンデスリーガ1部コーチ)