世界女子ジャンプ 伊藤は「不満の銀」も“葛西流”で安定感
今季、不甲斐ない戦いぶりの女王を抑えて日本の2番手が表彰台に立った。
ノルディックスキー世界選手権(スウェーデン・ファルン)のジャンプ女子個人(HS100メートル、K点90メートル)が20日(日本時間21日未明)に行われ、日本勢では伊藤有希(20)が1回目89メートル、2回目に93メートルを飛んで合計235.1点で銀メダルを獲得した。伊藤は個人では初の表彰台で、前回(13年)大会の混合団体の金に続く2個目のメダルを獲得した。優勝はカリーナ・フォクト(ドイツ)。前回2位の高梨沙羅(18)は1回目90メートル、2回目93メートルの228.3点で4位に終わった。
伊藤は1回目こそ、踏み切りが合わずに4位と出遅れたが、2回目はしっかりと修正。きっちりとタイミングを合わせて出場選手中トップタイの93メートルを飛んで上位に浮上した。
4度目の世界選手権にして個人では初のメダルを手にした伊藤は「今はうれしさよりも悔しさの方が強い。(次に)金メダルを取るための銀メダルだと思う。いかにミスを少なくするかが課題です」と反省の弁。
所属する土屋ホームではレジェンドこと葛西紀明監督の指導を受ける。今季は葛西の代名詞ともいえる手のひらを下に向ける空中姿勢を取り入れてジャンプが安定するようになったという。
日本女子は高梨に代わって伊藤がエースとして君臨しそうだ。