照ノ富士の快挙に待った! 稀勢の里の“連勝ストッパー”伝説
大相撲春場所8日目、大関・稀勢の里(28)が相変わらずの連勝ストッパーぶりを発揮した。すでに3敗と優勝戦線から脱落した大関の相手は、初日から7連勝している新関脇の照ノ富士(23)。1940年の五ツ島以来となる75年ぶりの「新三役の7連勝」を達成し、初日からの8連勝なら昭和以降初の快挙と話題満載のモンゴル人力士だ。
その成長株を相手に稀勢の里は立ち合いからの攻防でもろ差しになると、照ノ富士が腕を巻き替える隙を狙って、一気に寄り切り。会場は騒然となり、NHKの実況アナは「大関の意地を見せた!」と絶叫していた。
稀勢の里といえば、相手の連勝記録がかかっている時に限ってめっぽう強い。10年、双葉山の69連勝に挑んでいた白鵬を63連勝で止めたのは、当時平幕の稀勢の里だった。この時、白鵬は直前の4場所を無傷で優勝。記録更新は時間の問題と誰もが思う中、日本人横綱の期待がかかるホープが大番狂わせを起こした。さらに13年にも白鵬の連勝を43でストップさせ、この日の照ノ富士で3度目である。
もっとも、他人の連勝記録と無縁の取組ではタダの人で、これまで優勝経験はゼロ。「あと一歩で」という場面では常に負け続けてきた。今場所も初日からコロリと2連敗したように、下位力士にあっさり敗れる取組も多い。