大会連覇でメディア大騒ぎも 欧州が錦織に“冷めた目”の理由

公開日: 更新日:

■マスターズ未勝利ではトップと認められない

 では、なぜ上位3人は今大会に出場しなかったのか。それは今後の日程が深く関わっている。

 男子のテニスツアーは5月3日から2週連続で高ポイントが稼げるマスターズ1000の大会(マドリード・オープン、イタリア国際)が続き、1週空けて4大大会の全仏オープンを迎える。トップ3はこうした大会で最高のパフォーマンスを出せるよう、このバルセロナ・オープンの出場を回避し、体力温存と調整に努めているのだ。

 錦織は今大会を含め世界ツアーで9度優勝しているが、全て「ATP500以下」の大会だ。昨年、優勝ポイントが1000以上のマスターズ大会で惜しかったのはマドリード・オープン。決勝でナダルと対戦し、1セット目を取ったものの、腰の痛みで途中棄権した。

 準決勝でジョコビッチに勝った9月の全米オープンもチャンスだったが、決勝で世界ランク16位(錦織は当時11位)のチリッチ(クロアチア)に0-3で負けた。


 つまり錦織は、競馬でいえばGⅠ級レースのタイトルをまだ手にしていないのと同じ。実力を世界に認めさせるには、ビッグな大会での優勝と「トップ3」の撃破が不可欠なのである。次は5月3日開幕のマドリード・オープンに出場予定だが、全仏の優勝はマスターズ1000で優勝して初めて現実味をおびるのだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  2. 2

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  3. 3

    佐々木朗希“大幅減速”球速160キロに届かない謎解き…米スカウトはある「変化」を指摘

  4. 4

    ヤクルト村上宗隆 復帰初戦で故障再発は“人災”か…「あれ」が誘発させた可能性

  5. 5

    清原果耶ついにスランプ脱出なるか? 坂口健太郎と“TBS火10”で再タッグ、「おかえりモネ」以来の共演に期待

  1. 6

    松嶋菜々子の“黒歴史”が石橋貴明セクハラ発覚で発掘される不憫…「完全にもらい事故」の二次被害

  2. 7

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  3. 8

    「皐月賞」あなたはもう当たっている! みんな大好き“サイン馬券”をマジメに大考察

  4. 9

    ヤクルト村上宗隆「メジャー430億円契約報道」の笑止…せいぜい「5分の1程度」と専門家

  5. 10

    常勝PL学園を築いた中村監督の野球理論は衝撃的だった…グラブのはめ方まで徹底して甲子園勝率.853