ドジャース有利なマエケン争奪戦は東地区球団が巻き返す
ヤンキースは今季年俸総額である約2億1700万ドル(約261億円)を基準に考えると、補強資金にまだ余裕がある。今季年俸総額が約1億7450万ドル(約210億円)のナショナルズの余剰資金は30億円近い。
スポーツ専門チャンネル「ESPN」(電子版)の見積もりによれば、前田獲得に要する費用は譲渡金を除けば6年総額6000万ドル(約72億4000万円)。単純計算で年俸は1000万ドル(約12億円)。金庫に補強費用が残るヤンキース、ナショナルズなら十分に手を出せる金額だ。
「メジャーの各球団の予算総額は毎年、ほぼ決まっています。球団ごとの今季年俸総額から換算していくと、前田を獲得できる体力を残している球団は限られてきます。ヤンキースは田中を筆頭に故障リスクの高い投手が多く、先発の頭数が足りない。ナショナルズにしても今オフ、タイガースにFA移籍した13年の最多勝右腕ジマーマンの穴を埋める投手を補強していません。現状ではドジャース有利とみられていますが、ア、ナの東地区2球団が巻き返す可能性は十分にあります」(大リーグに詳しいスポーツライターの友成那智氏)
マエケン側とメジャー球団の交渉期限は年明け1月8日(日本時間1月9日午前7時)。時間はまだまだタップリ残っているだけに、死んだふりの球団があっても不思議ではない。