星稜・奥川恭伸を直撃 そして証言から見えた“怪物の本性”

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 実際、センバツ中の奥川は宿舎の大浴場で入念にストレッチをしたり、近くのコンビニで納豆や健康飲料を買って、登板に備えていた。

 センバツ1回戦で強豪履正社相手に完封。2回戦の習志野戦を控え、報道陣から、次代のスター候補としてマスコミや野球ファンが大騒ぎすることについて質問された。すると奥川は真剣な表情をしながら、少し強めにこう言った。

「それなりの責任というか、敗れた高校さんのためにも、次は絶対に勝ちたい。星稜に負けてよかったと思ってもらえるような試合をしたいです」

 野球に真面目で純朴な一面がうかがえる。

■騒がれるがゆえの責任

 そんな奥川について、林和成監督はセンバツの期間中にこう言っていた。

「ご両親の教育はもちろん、彼に携わった人たちがいろんなことを伝えて人間形成されていったのだと思います。普段から、野球の取り組み方や姿勢についてああしろ、こうしろと伝えたことはほとんどありません。コーチやチームメートに対して、聞く耳があって素直です。これがないと絶対に成長できない。反抗的な態度をとったことは一度もありません。ただ、試合でスイッチが入って気持ちがグッと高まると、ゾーンに入るというか、ものすごく集中しているときがある。そういうときは何を言っても耳に入らないんだろうなと思って、奥川に任せます(笑い)。普段は同級生、下級生の垣根なくじゃれ合ったり、子供みたいなところもあります」

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