徳勝龍は近大、正代は東農大 大卒力士の活躍が目立つ背景

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「現在は相撲部屋と同じくらいか、むしろ我々の稽古の方が厳しいんじゃないかな。大相撲の稽古はだいぶ甘くなりましたから。理由?2007年に時津風部屋で新弟子が亡くなった事件ですよ。リンチまがいのかわいがりが原因とあって、親方衆は委縮。必要な厳しい稽古ですら、『もし、やりすぎたら……』と敬遠するようになった。これはあまり胸を張れることではないけど、大学相撲はまだ昔の運動部の気質が残っているので、実はしごきもあるんです」

 さらにこの指導者は続ける。

「そもそも大相撲は、力士全員が全員、出世を目指しているとは限らない。あまりに素行が悪いものだから、『相撲部屋で揉まれてこい』と親にぶち込まれる者もいる。衣食住が保障されているので、だらだら現役を続けている力士もいます。逆に大学相撲は『相撲が好きでたまらない』『将来はプロに入りたい』など、やる気のある者ばかり。意識が違うので、稽古の質も違います」

 とはいえ、大卒力士はどんなに若くても入門の時点ですでに22歳。昇進でもたつけば、あっと言う間に三十路を迎え、肉体も下り坂になる。

 それでも叩き上げとの差がなくなりつつある昨今、輪島に続く大卒横綱が出てきてもおかしくない。

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