炎鵬、照強、宇良…いまや大相撲は小兵なしでは語れない
いまや小兵なくして大相撲を語れない、といっても過言でもあるまい。連日、幕内の土俵を盛り上げているのが炎鵬(25)と照強(25)だ。
168センチ、99キロの炎鵬は横綱白鵬の内弟子。今場所は前頭5枚目と、着実に番付を上げている。地を這うような低い姿勢で、相手を猛攻を粘ってしのいだ際は足に土がつかんばかりの体勢になることもある。それでも落ちないのが炎鵬の魅力だ。
アクロバティックな動きでファンを喜ばせているが、前に出る圧力は見かけ以上。対戦経験のある力士が言う。
「強い弱いというのではなく、とにかくやりにくい。下から下から攻めてくるし、投げる力も強い。よほど体重差があるなら、低い姿勢でじっくり慎重に取ればいいんでしょうけど……。炎鵬関は140、150キロくらいは苦にしませんからねえ。いかに自分の体に頭をつけさせないか、いかに冷静に相撲を取るかが、炎鵬関と対戦するときのポイントだと思う」
12日目は187センチ、176キロの巨漢・高安と対戦。頭から果敢に攻め、関脇を防戦一方にさせる。まわしを取られても慌てず、低い姿勢からの下手投げで転がした。これで7勝5敗だ。