コロナ禍で延期続き日銭入らず…J“貧乏クラブ”の阿鼻叫喚
そもそもスポーツ界で先陣を切り、2月25日に公式戦の試合延期をJリーグが決めた際、村井チェアマンの口から出てきた<単語のシビアさ>が大きな波紋を呼んだ。
《入場料収入、日銭をあてにしないといけないクラブがある。クラブと連携しながら、資金繰りなどの問題が起こらないように配慮していく》
預貯金のない個人商店が、その日の売り上げ=日銭を運転資金に回して自転車操業――。そういうイメージで<日銭>という単語が飛び出したのだろうが、Jリーグの貧乏クラブにとって<2週間に1度のホーム試合の入場料収入=日銭>が入ってこない事態は、まさに死活問題なのである。
「J2の中位以下のクラブ、J3の地方クラブなど純資産が少ないクラブは、入場料収入で日々の練習などの経費も捻出している。あるJ1クラブの幹部が『キャッシュフロー的に厳しいクラブにJリーグが対応している』と話していたが、このまま延期が続けば、経営難に陥っているJ1鳥栖が真っ先に選手の年俸の月割り分、職員の給与など遅配しかねない」(前出のサッカー関係者)
貧乏クラブの阿鼻叫喚が聞こえてくるようだ。