ブラジル戦での違和感 森保監督と「欧州のスタンダード」は大きくかけ離れている
その大前提となる選手選考と選手起用についてだが、指揮官の考えていることは「欧州サッカーのスタンダードとかけ離れている」と思う。
■独1部DF伊藤はブラジル戦出番なし
今回の代表4連戦に独1部シュツットガルトのDF伊藤洋輝(23)が初選出された。2021年6月にドイツ移籍。当初はBチームに所属する予定だったようだが、トップでの好パフォーマンスが評価され、首脳陣は試合に出し続けた。
欧州では「能力の高い選手は若くて経験が浅くても積極的に起用して成長を促す」という考え方がスタンダードである。
伊藤も信頼に応えて結果を残した。独メディアも高評価を与え、独リーグのサッカー関係者も「伊藤の才能に疑う余地なし」と認めている。
なのに森保監督はこれまで代表に招集せず、ようやく呼んで2日のパラグアイ戦に起用。左SBで先発した伊藤は後半から左CBでプレー。合格点のパフォーマンスを見せた。私は「もともとレギュラー級選手。ブラジル相手にどんなプレーを見せるのか楽しみだ」と思っていたが……。伊藤はブラジル戦の90分間ベンチウオーマーだった。