ナカジマジック=仰木マジック! オリ26年ぶり日本一は「ベンチ全員参加野球」の賜物
「日替わりの先発オーダーといい、あの目まぐるしい選手交代といい……ナカジマジックと言われる采配や選手起用の根底にあるのは、仰木サンのハンドリングだと思う」
こう言うのはオリックスOBだ。
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30日、ヤクルトを4勝2敗1分けで下し、26年ぶりの日本一を勝ち取ったオリックスの中嶋聡監督(53)。7試合中6試合で異なる先発オーダーを組むなど、今回の日本シリーズは激しく動いた。4人が1番打者を務め、第3戦に4番、第4戦に5番で起用した頓宮裕真(25)は、第5戦で出番すらなし。第4戦で完璧なリリーフを見せた宇田川優希(23)と山崎颯一郎(24)は、負ければ相手に王手がかかる第5戦でもベンチ入りさせなかった。
レギュラーシーズンも143試合中141通りの先発オーダーを組んだ中嶋監督の用兵は、明らかに仰木彬元オリックス監督の影響を受けたものというのだ。仰木元監督は1996年に日本一になった際、「猫の目打線」「仰木マジック」と言われた日替わりオーダー、選手起用、采配に関して、日刊ゲンダイのインタビューでこう言っている。
「選手は長所がある一方で、短所も持ち合わせている。ウチは何人かの長所をつなぎ合わせることで、おのおのの短所を補うことにしている」
「例えば10勝10敗の投手は価値がない。8勝しかできなくても、負け数が3つとか4つとか、勝ち星が先行せんと……負け数の多い投手は労力のムダ遣いや。選手は仕事をやらせてもらえれば喜ぶけど、限界以上のことをやらせたらいかん。選手の欲に任せると、10勝10敗になり、評価を下げる。結果が出ないことには給料も上がらんし、それでは、だれも納得せんやろ。選手は自分の名誉や家族の生活のためにやってるのやし、みんなで潤おういうこと。オリックスはベンチ入り25人、全員参加型や」