一軍合流ソフトバンク「全米8位」右腕スチュワートは最初で最後の「逆輸入実験生」
初めての試みであれば、実験と、それに伴う失敗は付きものである。
ソフトバンクのカーター・スチュワート・ジュニア(23)が13日から一軍合流。18日の阪神戦での先発が濃厚だという。
この右腕は2018年にブレーブスから1巡目指名(全体8位)されながら、身体検査で故障が発覚。入団合意とならず、代理人のスコット・ボラス氏の手引きで翌19年にソフトバンクと6年700万ドル(約9億7600万円)の契約を結んだ。出来高を含めれば最大1200万ドル(約16億7400万円)という破格の条件だ。
しかし、これまで一軍で投げたのは21年の11試合のみ。巨額のカネを手にしながら、ファームの肥やしになっていた。
ある球団OBは「無理もありませんよ」と、こう続ける。
「スチュワートはメジャー経験どころか、プロ経験すらない米国生まれの米国育ち。メジャーのドラフトで1巡目指名された選手が、米球界を経ずに日本球界入りしたのはもちろん初めてのことで、言葉をはじめ、食生活や環境面で苦労した。さらに全米8位指名というプライドもあるのか、なかなかコーチの言うことを聞かず、そもそも通訳を介してなのでどこまで球団の意図が伝わっているのかもわからない。二軍スタッフも相当手を焼いたそうです」