大谷の球宴負担減を吹き飛ばすトラウト離脱のダメージ 昨季までの“独り勝ち”に逆戻りの不安
大谷翔平(29)が前半戦最後の登板で炎上した。
リアル二刀流で出場した5日のパドレス戦は5回3分の0を2本塁打含む7安打5失点で4敗目(7勝)。前回6月28日のホワイトソックス戦に登板した際に割れたツメが完治しないまま投げたため、新たにマメができて降板した。
大谷は試合後、3年連続二刀流で選出されたオールスター(日本時間12日=シアトル)について聞かれ、「きょうで厳しくなったので、出られるところで出たい」と登板せずに打者限定で出場すると明言。両リーグ最多の31本塁打を放っているだけに出場が期待された本塁打競争にも「きょうの感じだと多分、出られないですかね」と参加を見送る意向を示した。
球宴はア・リーグのDHとしてスタメン出場し、多くても2打席で交代するため、疲労がピークに達している大谷の負担は大幅に減ることになる。すでにフィル・ネビン監督からアストロズとの後半戦(15日)開幕投手に指名されており、中9日となる球宴明けは投打ともベストコンディションで臨めそうだ。
大谷は心身ともリフレッシュして後半戦を迎えられるとはいえ、チームは前半戦終盤にきて失速し始めた。
ここ14試合は4勝10敗。地区首位のレンジャーズとは7ゲーム差。ワイルドカード争いではプレーオフ圏内のアストロズ、ヤンキースに4ゲーム差と離されている。課題だった投手陣の補強が進まず、投壊状態は悪化する一方だ。そこに持ってきて、6日には有鉤骨を骨折した主砲トラウトが手術を受けた。
全治4~8週間の診断は変わらず、長期離脱は避けられない。これまでトラウト、大谷の「トラウタニ」が打線を牽引し、打ち勝つ野球でポストシーズン進出争いに加わってきただけに、主砲の離脱は大谷、チーム双方にとって大ダメージだ。