協会はテレビ各社にケンカを売るように「放映権をよこせ」と迫り過去最高益「5億円超」を叩き出した
放映権とはテレビ局が大会中継を独占的に放送する権利のことであり、そのためにテレビ局は主催者に放映権料を支払う義務が生じる。だが、実際には主催者がテレビ局から放映権料を手にすることはほとんどなく、主催者が大会経費に上乗せしてテレビ局に中継を依頼するケースがほとんどだった。ようするに大会開催のために主催者は賞金を用意し、会場を借りたり、ギャラリースタンドやトイレなど施設を準備したり、テレビの中継費用までも負担。だから、大会開催には総賞金の2倍から3倍のカネがかかるといわれる。
「もちろん米女子ツアーも放映権は協会に帰属しており、放映権料は大きな収入の柱になっている。なぜ日本は違ったのか、といえば歴史が異なる。日本の女子プロゴルフはAON(青木・尾崎・中嶋)人気の男子ツアーの陰に隠れて長く不人気だったからです。放映権料を手にできるコンテンツとはいえず、協会はテレビ局に中継をお願いする立場だった。テレビ各社が長く日本女子ツアーを支えてきたともいえる。そんな背景に目をつむって小林会長はテレビ各社にケンカを売るように放映権をよこせと迫り混乱を招いたのも事実です」(ツアー記者)