日米両スカウトが指摘する佐々木麟太郎の弱点…走攻守、環境、精神面で課題山積
日本の某球団スカウトもこう指摘する。
「高校通算140本塁打を放ったとはいえ、3年夏の甲子園ではノーアーチに終わった。全国レベルの投手が相手だと、まだまだ物足りなさが残ったのは事実ですが、中には1位指名を考えていた球団もある。本人はプロ入りを目指していたそうですが、甲子園で不完全燃焼に終わったこともあって、最終的にプロ入りを諦めた。高校生なのだから未熟な部分はあって当然ですが、周囲の手厚いサポートがあるお坊ちゃんだから、米国に留学できた面もある。プロで勝負しようという気概に欠ける、と受け止めた関係者は少なくない」
さらに米球団のスカウトは、「守備や走塁はもちろん、打撃にも課題がある」と、こう続ける。
「たしかにメジャーではパワーヒッターが高い評価を受ける。ナ・リーグにもDH制が採用され、打つだけの選手でも指名される可能性は高まっている。しかし、佐々木がメジャーにドラフト指名されるためには、内角の速いボールへの対応力の向上が不可欠です。米国は160キロ前後を投げる投手は山ほどいる。いくら大手の代理人事務所がバックにいても、実力が伴わなければもちろん指名漏れの憂き目に遭う。ドラフトまでの2年間でいかに内角を打てるようになるかがポイントになるでしょう」