横綱・照ノ富士が11日目で土も…初場所以来の賜杯をアシストする“安パイ2大関”の情けなさ
痛恨の1敗……というほどでもなさそうだ。
23日の名古屋場所11日目、全勝の横綱照ノ富士(32)に今場所初めて土がついた。
相手は先場所を制した新関脇大の里。立ち合いで当たってから左上手を取り、さらに右もねじこもうとした瞬間だった。大の里ががっしり掴んだ右下手をあっさり捨てて突き落とすと、照ノ富士は勢いそのままに土俵にダイブ。屈辱の黒星となった。
無言で支度部屋を後にした横綱だが、1敗でも単独トップは変わらず。さらに唯一の2敗で自身を追っていた琴桜が霧島に負け、3敗に後退。1敗の照ノ富士を3敗の琴桜、豊昇龍、隆の勝、美ノ海、若隆景の5人が追う形になった。依然として星の差2つと優位は動かない。
残り4日間の顔ぶれもまた、照ノ富士にとって追い風となる。12日目(25日)に阿炎と対戦し、残り3日間は大関戦が濃厚だ。
「番付通りならば、琴桜、豊昇龍、貴景勝と当たる。近年は番付よりも優勝争いが優先され、割崩しも頻繁に行われるが、その場合はすでに6敗の貴景勝が横綱戦から脱落するでしょう。照ノ富士にとって幸運なのは、琴桜と豊昇龍との対戦がほぼ確実なことです」(角界OB)