報ステにBPOが意見…真価が問われる古舘伊知郎の“覚悟”

公開日: 更新日:

 こういった発言が象徴するように、同委員会は故意や作為的な編集はなく、複数のスタッフによる分業作業の中での過失と検証したが、これらが何を意味し、今後どんな影響を及ぼすのか。

 放送ジャーナリストの小田桐誠氏はこう言う。
「『3・11』からまだ4年という歳月の中で、原発や震災報道に真摯かつ継続的に取り組んでいるのは、民放では報ステと『報道特集』(TBS系)ぐらい。テレ朝の一連の誤報は初歩的なミスで肯定すべきものではないが、同局に限った問題でもない。どの局も分業作業による番組制作をしており、いわば、テレビ局全体が抱える課題ともいえるだろう。BPOの意見書の“まとめ”にあるように、今回の委員会決定によって制作現場が『萎縮』するのではなく、失敗からの教訓とし、『前進』することこそが大事だと考える」

 古舘伊知郎(60)は昨年、11年ぶりに復活させた「トーキングブルース」でこんなことを言っていた。「人に向かって責任ある言葉を発するというのは嫌なことがあっても覚悟を持って向かわないといけない」――。

 反省すべきは反省すべきだが、今回の一件で矛先を鈍らせることなく、覚悟を持って真相に迫る有言実行の報道ができるか。テレ朝、そして古舘自身の真価が問われている。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊川怜の元夫は会社が業績悪化、株価低迷で離婚とダブルで手痛い状況に…資産は400億円もない?

  2. 2

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  3. 3

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  4. 4

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  5. 5

    斎藤元彦知事ヤバい体質また露呈! SNS戦略めぐる公選法違反「釈明の墓穴」…PR会社タダ働きでも消えない買収疑惑

  1. 6

    渡辺裕之さんにふりかかった「老年性うつ」の正体…死因への影響が報じられる

  2. 7

    水卜ちゃんも神田愛花も、小室瑛莉子も…情報番組MC女子アナ次々ダウンの複雑事情

  3. 8

    《小久保、阿部は納得できるのか》DeNA三浦監督の初受賞で球界最高栄誉「正力賞」に疑問噴出

  4. 9

    菊川怜は資産400億円経営者と7年で離婚…女優が成功者の「トロフィーワイフ」を演じきれない理由 夫婦問題評論家が解説

  5. 10

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”