歌手・加橋かつみが語る バーボン7本空け病院に運ばれた夜
なぜ、そこまでムチャ飲みしたか。当時、ある芸能事務所に所属していて、仕事の割に振り込まれる金額があまりに少ないから、税理士に頼んで調べてもらったんだ。そうしたら、4000万円ほどギャラの未払いがあることが発覚。もちろん裁判沙汰になったよ。
ところが、裁判の途中でその事務所が計画倒産して丸々取りっぱぐれ。弁護士費用だってバカにならない。社長を見つけ出して自分の手で処罰してやろうと思ったくらい怒りまくった。そのやり場のない鬱憤を酒にぶつけたってわけ。
ただ、記憶がなくなるくらい飲んだのはそれが最初で最後。以来、体がバーボンを受けつけなくなったのはご愛嬌としても、酒はたしなむもので、依存しても溺れても、ヤケを起こして飲んでもダメ。やはり体調を考えながら、楽しく飲むのが一番と肝に銘じるようになったね。