「Bリーグ開幕戦中継」はTVの強みを発揮できるコンテンツ
それは歴史的な一戦であり、画期的なテレビ中継だった。22日夜の男子バスケットボール「Bリーグ」の開幕戦である。プロ野球にセ・パ両リーグ、サッカーにJリーグがあるが、Bリーグはそのバスケット版。既存の2つのリーグが統合され、新たに船出したのだ。
実はバスケットボールの競技人口は野球やサッカーより多い。しかし、国内プロバスケの認知度は低く、見るスポーツとしての存在感も希薄だ。またアニメ化された井上雄彦の人気漫画「スラムダンク」の功績は大きいが、バスケ全体の盛り上がりには至っていない。世のバスケファンは、本場米国のNBAの試合を、BS放送などで楽しんできた。今回、ようやく日本のプロバスケも、地上波で生中継されるようになったというわけだ。
フジテレビは、これまでずっとバレーボールをもり立ててきた。スポーツのもう一つの柱としてBリーグを支援することは、フジと視聴者、双方にとって価値のある取り組みになるはずだ。
ただし、フジは中継の中で会場に招いた広瀬アリス・すず姉妹の姿を頻繁に映していたが、それはサービスの方向が違う。そんな時間があったら、シュートシーンのリプレーをもっと増やすべきだ。
見応えのあるスポーツ中継は、テレビの強みを発揮できる重要なコンテンツ。Bリーグを大切に育てていって欲しい。