GSオックスでギター 岡田志郎さんは20坪の居酒屋オーナー
一方、「オックス」といえば、やはり激しいパフォーマンス。ボーカルの野口ヒデトや赤松愛がステージを転げ回り、最後は失神。それにつられて、観客まで失神する騒ぎが話題となった。
「あれはトランス状態になってステージに倒れ込んだのが発端。観客の失神は、今で言う“過呼吸症候群”だったんだろうね」
ところが、教育上よくないとしてPTAが騒ぎだし、当時の文部省まで巻き込む大問題に発展した。次第にコンサート会場が借りられなくなり、これがGSブーム衰退の一因となった。
オックスは71年5月、池袋ACBでのファイナル公演で解散した。
「それから半年ほどアメリカでヒッピー生活をして、帰国後は77年まで音楽活動。そして西麻布で芸能事務所を経営してた時に、長戸大幸(音楽プロデューサー)と知り合い、ビーイングの立ち上げに参加したんだ」
岡田さんは同社で、プロデューサーやサウンドアドバイザーとして、所属歌手の楽曲制作に携わったほか、B’zやZARD、倉木麻衣らのコンサートをバックアップ。裏方に徹した。