元大映女優・南美川洋子さんが明かした「46年目の真相」
そんな南美川さんに思いもよらない試練が立ちふさがったのは69年のこと。
“大映のドン”永田雅一氏肝いりのインドネシア映画祭に映画5社から1人ずつ女優が出席し、南美川さんは大映代表となった。
大任を果たして帰国すると、黒塗りのハイヤーと重役が待っていた。
「重役に車中で『次回はこの作品でいこうと思っている』と一冊の台本を渡されました。読むと全裸シーンや男優との絡みが。ショックでしたね。今まで守ってもらった清純派を捨てることは、会社に見捨てられたも同然と思い、誰にも相談せず大映本社に赴き、きっぱりお断りしました」
その作品が関根恵子(現・高橋恵子)の鮮烈デビュー作として話題を呼んだ「高校生ブルース」だった。
「何年か前に彼女がインタビューの中で『主演予定だった女優さんがケガのため、代役を……』と話されていたのを知り、驚きました。これが46年目で初めてお話しする真相です」
その一件以来、大映は南美川さんを冷遇するようになり、映画界引退の遠因となった。
バツ1。都内在住。これからは同居する一人娘(35)とノンビリ生活を楽しみたいという南美川さん。思い残しは?
「一度やってみたかったのはCMですね。今ならアンチエイジングなんかどうでしょう。こんな元気な66歳! ってね。フフフ」