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二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

実力か人気か スポーツと芸能で対照的な“絶対王者”の条件

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 渋い役からコミカルな役までこなす貴重なバイプレーヤーは露出が増えるに従い、認知されて人気も徐々についていく。

「主役のような爆発的な人気にはならないが、人気は安定して崩れにくい。欠かせない存在になるのが名脇役」(前出の関係者)

 歌手や芸人の世界もしかり。苦節○年でヒット曲を出す演歌歌手。昨年、大ブレークしたブルゾンちえみも、ようは漫才ネタが大受けし、仕事も増えて人気につながった。芸能界も「実力→人気」の順が王道。一方、アイドルは「人気→実力」と逆の順になる傾向にある。「イケメン」「可愛い」と、本人の意思とは関係なくどうしても人気が先行する。

 人気は仕事を生む。最近もジャニーズのアイドルのひとりが「映画初出演・初主演」という話が「快挙」として大々的に報じられた。旧知の役者は、「人気優先は仕方ないが、役をもらうのに苦労する脇役からすれば別世界のような話」というが、それも今の芸能界の時流。

 人気先行型は課題も出てくる。人気と比例してそれに見合うだけの実力を磨かなければならない。人気に実力が追い付かず後から苦労している元アイドルも少なくない。実力が先か人気が先か? 正解はないが、「実力と人気」を兼ね備えてこそ、芸能界でも「絶対王者」になれる。

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