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桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

安室奈美恵と樹木希林…残す言葉から“去り際”を研究する

公開日: 更新日:

 今どきの子(といっても、安室も41歳なわけだが)と会話していて思うのは「カワイイ」「ヤバイ」だけで会話が成り立っていること。それにコミュニケーションはSNSで。やはり自分の言葉や声でちゃんとメッセージを伝えるのが大事だ。

 その結果、各局ワイドショーも、安室引退の話題ではサプライズで山Pが出たとか、安室がラストに何を歌ったとか、そんな話題しかなく、「ありがとうございました」の映像を何度も何度も見せられるハメに。

■老いに向かう中高年の指針に

 その点、樹木希林はさすが。映画の宣伝やイベントでのやりとり、インタビューやバラエティー番組に出演した際、彼女の口から出てくる言葉の一つ一つが深く、そこには人生観や死生観が込められている。

 たとえば「結婚なんてのは若いうちにしなきゃダメなの。物事の分別がついたらできないんだから」とか「がんはありがたい病気よ。周囲の相手が自分と真剣に向き合ってくれるから」「(がんだと)死ぬまでの準備ができる」とか。

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