追悼・樹木希林さん 貫いた“奇妙な夫婦愛”と“ドケチ伝説”
「好きですね、全部。全て何もかも好きです」
15日に亡くなった樹木希林さん(享年75)は生前、夫の内田裕也(78)について、そう語っていた。内田とは1973年に出会い1カ月で結婚するも、家に帰らず、DVもあって、すぐに別居。その後も女性スキャンダルに警察沙汰、勝手に離婚届まで出したこともある夫と、最期まで夫婦であり続けた。ベテラン芸能記者の青山佳裕氏はこう言う。
「希林さんは寂しがり屋で、突然の取材にも快く応じ、ご自宅に上げてくださったのも、誰かとしゃべりたかったからという理由も大きかったと思います。でも一番しゃべりたかった相手は裕也さんでしょう。2001年に都内のご自宅を2世帯住宅にしてからは、もう一度ヨリを戻して生活を共にしたいと願い続けた。ご自宅には裕也さんの部屋があり、裕也さんのお写真が飾られているそうです」
再び生活を共にすることはかなわなかったが、節目の時などには会って食事を共にしていたという内田夫妻。
「『わたしは墓守になる』とおっしゃったのを覚えています。内田家が檀家で、裕也さんのご先祖が眠るお寺のことで、掃除や供養をしないとご先祖が寂しがるというのです。そのお寺とは、東京の南麻布にある光林寺。今月30日に希林さんの本葬と告別式が営まれると聞いて、ああ、亡くなっても、内田家の嫁として、内田家の菩提寺に入りたいのだなあと思いました。と同時に、ゆくゆくは裕也さんもそこに入って、ようやく一緒にと思っていたら、裕也さんは同じ光林寺でも違う場所に永眠するという見方が一部にあって、亡くなった後も奇妙な夫婦関係は続くのかと驚きました」(前出の青山氏)