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桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

抜群の歌唱力でJ-POPを熱唱…TBS「演歌の乱」の企画力

公開日: 更新日:

 圧巻は徳永ゆうき。カバ男くんのようなインパクトの強い顔面の徳永が歌うのは米津玄師「Lemon」。石原さとみ主演ドラマ「アンナチュラル」の主題歌だ。これはもう神レベル。やるじゃん、カバ男と思わず呟いた。

 演歌歌手にとっては顔を覚えてもらえるチャンスだし、歌好きにすれば名曲を聴くことができて言うことなし。

紅白歌合戦」で天童よしみが美空ひばりの歌を歌ったり、福田こうへいが村田英雄を歌ったり、持ち歌じゃないヒット曲を歌ったりするが、あれと一緒。歌手と曲をシャッフルすることで、別の楽しさも生まれる。音楽番組自体が停滞するなかで、「演歌の乱」と銘打って歌番組を作ったのはアイデア賞ものだ。

 一方、その翌日、フジテレビは「名曲お宝音楽祭」を放送。これがお決まりの昔のVTRを見ながら、MCさまぁ~ずとゲストがああだこうだというスタイルで新しさもない。時々ご本人登場で、渡辺真知子やらEPOやらもんたよしのりやらが出てくるのも中途半端。映像も水泳大会あり、夜ヒットあり、もう手当たり次第という感じ。

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