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青山佳裕

1954年、東京生まれ。美空ひばりの時代から取材歴40年。現在も週刊誌などで活躍するベテラン直撃記者。

「お話しできることはありません」明菜に感じた悲劇の影

公開日: 更新日:

 たまたま誕生日だった同行の記者に、「一生の思い出にって、デュエットを頼んでみなよ」と向けた。免許証を手に、おずおずと明菜に近づき、ぼそぼそと話すと、明菜は立ち上がって、マイクを握ってくれた。

 平尾昌晃畑中葉子のデュエットで大ヒットした「カナダからの手紙」。もしもあなたが一緒にいたらと、記者が歌いだすと、どんなに楽しい旅でしょうと明菜が受ける。

♪ラブレター、フロムカナダ~

 で声が合わさる。プロの歌唱は滑らかで力があり、伸びやかであった。

 明菜はまだ20代。そして、この後も難破船のように浮き沈みする人生が続いていく。

(聞き手=長昭彦/日刊ゲンダイ)

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