てれびのスキマ 戸部田誠
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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

相方を輝かせるEXITりんたろー。の100%完璧じゃない生き様

公開日: 更新日:

 もちろん、介護はキツイ仕事だ。しかも命にかかわる。特に「真面目」な人は100%向き合ってしまう。だから、パンクしてしまう。りんたろー。が8年間も介護を続けてこれたのは、「“介護に100%向き合わなかった”から」(同前)。

 全部完璧にやろうとせず、力を抜けるとこでは力を抜く、「ちょっとダメなやつ」だからだと。ある程度、力を抜いた方がストレスも少なく、相手にも優しくできるのだ。

 その姿勢は、お笑い芸人としてのスタンスにも生かされている。コンビ名の「EXIT」は「観てくれる人のつらいことやストレスの“出口”になるお笑いをやりたい」(同前)という思いでつけた。コンビ仲が良いのも兼近とは5歳の年齢差があり、適度な距離感を保てるというのが理由のひとつだろう。また、過去に不祥事で相方を失っている者同士ということも大きい。

「一度失敗して、相手の気持ちを考えながら言葉を発せられるようになったところで兼近と出会ってるんで。それが今の関係性の基盤になってる」(文芸春秋「CREA」19年11月号)

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