「相棒」「ドクターX」…人気シリーズの裏に意外なモデル

公開日: 更新日:

「シリーズものは固定ファンが付いているので、数字(視聴率)が計算でき、スタッフや俳優は制作の勘どころがわかっているし、セットもそのまま使えます。スポンサーも付きやすい。テレビ局にしてみれば、ドラマをシリーズ化して当てたらウハウハですよ」(テレビ誌編集幹部)

 ドラマが人気シリーズになるかどうかは主人公の魅力にかかっている。それを生み出すのが脚本家で、ドクターXの中園ミホは「私、失敗しないので」が決めゼリフの大門未知子の一匹狼キャラは、ロンドンオリンピック女子柔道で金メダルを取った松本薫が、試合後に「私、ミスはしないので」と言い切ったのを見て思いついたと話している。

 相棒の杉下右京の生みの親の輿水泰弘は、切れ者すぎて嫌われる慇懃無礼なキャラはシャーロック・ホームズやエルキュール・ポアロ、ネチネチと犯人を追いつめ、回りくどい物言いは刑事コロンボからヒントを得たという。

 杉下右京役は企画段階から水谷豊に決まっていて、大門未知子役も米倉以外にはちょっと思いつかない。印象的な主人公をいかにもそれらしい役者が演じたときに、ヒットシリーズは生まれるということだ。天海祐希の「緊急取調室」(テレ朝系)、長澤まさみの「コンフィデンスマンJP」(フジ系)、上野樹里の「監察医 朝顔」(同)などは、長寿シリーズが期待できそう。

 (コラムニスト・海原かみな)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  2. 2

    五輪ニッポン「破産」するスポーツ団体が続出か…JOCは早くも助成金の大幅減額通達

  3. 3

    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

  4. 4

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  5. 5

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  1. 6

    シーズン中“2度目の現役ドラフト”実施に現実味…トライアウトは形骸化し今年限りで廃止案

  2. 7

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸300億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」

  3. 8

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  4. 9

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  5. 10

    佐々木朗希の今季終了後の「メジャー挑戦」に現実味…海を渡る条件、ロッテ側のスタンスは