“カメ止め”でブレーク 濱津隆之が地上波ドラマ初主演語る

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一昨年の秋ごろはホテルの清掃員のバイトを

 ――30歳にしての挑戦に焦りはありませんでしたか?

「ありましたよ。焦りしかなかったです。焦りと不安しかなかったです」

 ――それが解消されたのは、やはり「カメ止め」でのブレークで?

「うーん、それだけではないんですが……。焦って先ばっか見ててもしょうがないし、徐々に達観していたというか。そんなときにあの作品があったんです。あの作品がいろんな映画賞で表彰されていた一昨年の秋ごろは、自分はまだホテルの清掃員のバイトもしていましたし」

 ――あきらめて、腹をくくってやっていたら運も巡ってきたということですか。

「それは分かりません。分かりませんけど、やっぱり回り道をしていたことも今の自分をつくっていると思いますね」

 ――それは今回の“気弱なサラリーマン”という役にも反映されている?

「うーん、自分も相手に強く言うことはないですし、強く押されると言えなくて、自分の中でためこんじゃうところはありますね」

 ――普段、心がけていることは何ですか。

「なんだろう。難しいですね。大事にしてることは、自分は嘘をつくのが苦手なので、自分に嘘をつかないようにというのはありますね。自分の中にある信念みたいなものにはできるだけ誠実でいたいと。そのために他のことはあきらめるというのはあるのかも知れません」

 (聞き手=平川隆一/日刊ゲンダイ)

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