中居正広の退所会見はSMAP再集結のための“地ならし”なのか

公開日: 更新日:

 普段の番組でも、ゲストの資料を頭に叩き込み、綿密なシミュレーションを頭の中で繰り返す。

「事前にちゃんと準備ができないのは、怖い」(※6)、「打ち合わせをしないと不安でしょうがない」(※7)と語る中居が、自身の退所記者会見という一世一代の場において準備をしていなかったはずがないのである。

 では、あらゆる想定をして準備したであろう会見で、中居が隠したかったことは一体何だったのか。それは、昨年7月に報じられた公正取引委員会から注意を受けたジャニーズ事務所の圧力問題とSMAPの不仲説だろう。

 しかし中居は会見の開始前に登場し「(この部分を使う番組があったら)会社の力でねじ伏せる」と聞かれる前に笑いに変えてみせ、不仲説も「なんで知ってるの?」と冗談にも取れる余白のある認め方で乗り切った。SMAP再結成の可能性を「1から99の間にある」と、YESかNOかで答えられない問題をグラデーションでうまく見せる表現も見事だった。

 会場は温かな空気に包まれ、むしろそのような問題を突っ込む記者のほうが、やぼかのような空気が醸成され、ジャニーズ事務所史上に残る円満退所への花道となった。これは、中居正広による綿密に計算されたショーだったといえる。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡田阪神は「老将の大暴走」状態…選手フロントが困惑、“公開処刑”にコーチも委縮

  2. 2

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  3. 3

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  4. 4

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  5. 5

    中日・根尾昂に投打で「限界説」…一軍復帰登板の大炎上で突きつけられた厳しい現実

  1. 6

    安倍派裏金幹部6人「10.27総選挙」の明と暗…候補乱立の野党は“再選”を許してしまうのか

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    79年の紅白で「カサブランカ・ダンディ」を歌った数時間後、80年元旦に「TOKIO」を歌った

  4. 9

    阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》

  5. 10

    《スチュワート・ジュニアの巻》時間と共に解きほぐれた米ドラフト1巡目のプライド