<7>事務所に使われるのが芸人 搾取されたとしてもいい商売

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「お笑いスター誕生!!」でマギーは、一躍有名になった。マジシャンはあまりしゃべらず、BGMに合わせてかっこよくマジックを見せるもの、という既成概念を壊し、おしゃべりが面白いマジシャンとして世に出たのだ。

「7週勝ち抜いてる間も、渋谷にあった道頓堀劇場というストリップ劇場でネタを練って、本番に臨んだのがよかったんです」

 視聴者に受けたネタとしてはこんなのがある。

「巣鴨って知ってますよね。駅前の交差点に薬屋さんがあるでしょ。そこを右に曲がって突き当たりの八百屋のおばちゃんに評判良かった手品なんだけど」

 地名と人物を変え、「茨城県下館の50号線沿いにあるガソリンスタンドのお兄ちゃんに受けた」と言う場合もある。

 テレビ出演の効果はさぞや絶大だったろう。

「仕事が増えたと思うでしょ。ところが、当時所属してた芸能事務所がギャラを上げたせいで、反対に仕事が減っちゃったのよ。だって、ストリップ劇場以外の仕事でも1日5000円、1万円で受けてたのに、テレビに出たとたんに10万円ってふっかけるんだもの。ただ、コマーシャルに出たことで収入は増えました。事務所は僕より儲かったみたいで、西武新宿線の沼袋のアパートから高田馬場のマンションに引っ越しましたから」

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