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二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

故・梨元氏のスクープ キャッシーが相良直美と同性愛告白

公開日: 更新日:

 ワイドショーが隆盛を極めていた時代。週刊誌には「ワイドショーに抜かれるな」の意識もあった。とりわけ、芸能界に忖度なしで突撃するリポーター・梨元勝氏(故人)は意識した存在だった。

 1980年、梨元氏の衝撃のスクープはハーフタレントのキャッシーの同性愛をワイドショーで告白させたのだった。

 性同一性障害が社会的な問題になってきているが、同性愛はタブーだった時代にキャッシーは歌手の佐良直美と同性愛関係にあったことを語った。

「世界は二人のために」の大ヒットで人気歌手になった佐良は「紅白」に歌手としてだけでなく、司会も務める人気と実力があった。ボーイッシュで爽やかな雰囲気は茶の間に親しまれスキャンダルとは無縁だった。

 同性愛だったことも驚きなのに、「佐良の親族の手で別れさせられた」と、こじれた関係にあることをキャッシーは涙で告白。大きな衝撃を与えた。

 2人の同性愛は噂レベルでは聞いていたが、「なんで梨元に話すの」と悔やんでも、抜いた者が勝ち。抜かれた者が負けの世界。「スクープされたら、背景を調べろ」が業界の教え。キャッシーは佐良の意思ではなく親族によって仲を引き裂かれた。

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