古関裕而の人気曲「高原列車は行く」の舞台はJR小海線か
作曲した古関も、渡された詞から、沼尻軽便鉄道を頭に浮かべることはなかった。古関がイメージしたのはヨーロッパの登山鉄道。山あいを走る列車の車窓からは、洗練された街並みや雄大なアルプスの風景が広がっている。その華やいだ雰囲気をそのままメロディーにしたのだ。
でき上がった曲を聴いて、丘は自分の思っていた曲調と全然違っていて驚いた。もっとゆったりした曲になると思っていたのだ。最初は違和感を持ちながらも、繰り返し聴いているうち、こんな素晴らしい曲はないと確信するのである。