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細田昌志ノンフィクション作家

1971年、岡山市生まれ、鳥取市育ち。CS放送「サムライTV」キャスターから放送作家としてラジオ、テレビの制作に携わり、ノンフィクション作家に。7月に「沢村忠に真空を飛ばせた男 昭和のプロモーター・野口修評伝」(新潮社)が、第43回講談社本田靖春ノンフィクション賞を受賞。

山口洋子にも「実家の姑さんに可愛がられる嫁にならないといけない」という呪縛が

公開日: 更新日:

 権藤の実家は佐賀県鳥栖市である。「おしん」で描かれた世界観は、いささか過剰な演出にすぎたとしても、その価値観の一片だけは残っていたのかもしれない。何せ昭和30年代の話である。

 入学してすぐ高校を中退して、16歳でカフェを経営、18歳で東映の女優、20歳で安藤昇の愛人になって逃避行の片棒を担ぎ、21歳で銀座のマダムになったという、この時点で波乱の半生を送ってきた山口洋子ですら「実家の姑さんに可愛がられる嫁にならないといけない」と強く願っていたのだから、いかに当時の価値観が強固なものだったか、改めて痛感するほかない。 (つづく)

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