(9)誕生日にタランティーノが家にやってきて「私の次回作に出てください」と

公開日: 更新日:

 今やすっかり巨匠となったクエンティン・タランティーノに初めて会ったのは1990年代半ばである。私はロサンゼルスに活動の拠点を移しており、現地の寿司屋で会った。その雰囲気は映画監督というより映画青年という印象だった。

 少年時代から私の熱狂的なファンであり、いつか一緒に仕事がしたいと熱く語っていたのだが、数年後、それが本当に実現した。

 私の誕生日の夜だった。午前0時すぎにチャイムが鳴るので、誰だろうと玄関のドアを開けると、そこに立っていたのがクエンティンだった。ちょうどロサンゼルスの映画館で深作欣二特集をやっていて、深作監督と息子の健太が私の家に遊びに来ていた。

 私へのプレゼントだと言ってワインを1本差し出したクエンティンをからかったのは深作監督だった。

「今日はサニー千葉の誕生日なんだぜ。ワイン1本は寂し過ぎるじゃないか」

「実は、サニーにはもっと大きなプレゼントを用意しました。私の次回作にぜひ出てください」

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元グラドルだけじゃない!国民民主党・玉木雄一郎代表の政治生命を握る「もう一人の女」

  2. 2

    深田恭子「浮気破局」の深層…自らマリー・アントワネット生まれ変わり説も唱える“お姫様”気質

  3. 3

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  4. 4

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  5. 5

    東原亜希は「離婚しません」と堂々発言…佐々木希、仲間由紀恵ら“サレ妻”が不倫夫を捨てなかったワケ

  1. 6

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    “令和の米騒動”は収束も…専門家が断言「コメを安く買える時代」が終わったワケ

  4. 9

    長澤まさみ&綾瀬はるか"共演NG説"を根底から覆す三谷幸喜監督の証言 2人をつないだ「ハンバーガー」

  5. 10

    東原亜希は"再構築"アピールも…井上康生の冴えぬ顔に心配される「夫婦関係」