星屑の会「王将」は関西弁の役をずっと断ってきたでんでんさんが哀愁ある坂田三吉に
「星屑の町」という売れないムード歌謡コーラスグループのお芝居をずっとやり続けてきた。そのための演劇集団が僕と相方の小宮や、でんでんさんたちと立ち上げた「星屑の会」というユニットだ。いつの間にか三十有余年。「星屑の町」は20年以上何本かのシリーズを続け2016年に完結し、のんちゃん主役で映画にもなった。
しかし、長年のファンの方から「もう本当にやらないんですか」と聞かれ、作演出の水谷龍二さんに聞いたら、「10年後」という答えが返ってきた。私や小宮が70歳、でんでんさんは75だ。よし、それを冗談で終わらせてはいけないと、すぐにスケジュールを立て、26年に「星屑の町~忘却篇」を公演することに決定した。
でも、それまでにみんなどうなっているかわからない。途中で気持ちも変わるかもしれない。それなら中途で一回、リハビリのために公演をしようと企画したのが、13日から始まる演劇リハビリ公演「王将」だ。新作にしなかったのは、以前からこのメンバーで既存の名作をやってみたかったからであり、大々的に大きな劇場でやらなかったのは、もしお客の入りが悪かったりしたら次への良いステップにはならないし、初演を立ち上げたころの初心に帰りたかったからでもある。