小林麻耶の“捨て身で海老蔵攻撃”真の狙い 70億円が動く「團十郎襲名公演」への影響は?
市川海老蔵(44)の裏の顔を暴露した義姉・小林麻耶(42)だが、元夫の整体師・國光吟さん(38)との再婚を発表してからは膠着状態が続いている。小林にとっても今回の告白の代償は大きかったようで、実父とは絶縁状態、実母とも没交渉で、“家族分断”状態にあるという。
また國光さんの3月30日付ブログには、「海老蔵からの謝罪の連絡が麻耶ちゃん宛に来ました(中略)僕達がウソをついて居なかったということです」と書いてあるが、それでも吟さんは海老蔵のことを許したわけではないという。小林と吟さんの怒りのマグマが、いつ爆発するのか分からない状況だ。
今回の騒動で芸能関係者が首をかしげるのは、小林の告白がどうしてこのタイミングだったのかという疑問だ。複数の梨園関係者に取材すると、「麻耶さんの狙いは2020年5月から無期限延期になっている、海老蔵の『13代目市川団十郎白猿襲名披露』を意識したものでは?」という声が多かった。
歌舞伎界の名門「成田屋」の襲名披露を“台無し”にすること、さらにはその看板に泥を塗ることこそが、小林の狙いではないかと推測するのだ。
実際、襲名披露の無期延期が発表された際には、関係者の口から「歌舞伎座の収容人員(1964人)が全て埋まらない限り、開催は無理だろう」という声も聞かれた。新型コロナウイルス感染者数の減少が一定程度落ち着くことが、襲名披露の最低条件だということだ。
「麻耶さんの今回の暴露の目的は、ファンというよりは襲名披露の公演で2万円に上る高額入場料を払う後援会関係者やごひいき筋の人たちに、海老蔵の裏の顔を知ってもらいたかったからではないでしょうか。実際、襲名披露公演のチケットを手にすることをちゅうちょしている人も少なくないようですから」(梨園関係者)
歌舞伎座での襲名披露は3カ月間の予定で、1日の収容人員は2公演だとすれば3928人。単純計算で、製作・興行を担う「松竹」の営業収入は約70億円を超える(※入場料2万円×3928人×90日)。襲名披露公演は歌舞伎座を終えると、その後は福岡・博多座、大阪松竹座、名古屋・御園座、京都・南座と続く。襲名披露する海老蔵側も相当な出費があるというが、それを上回るごひいき筋からの莫大なご祝儀が入る。小林としてはこの晴れ舞台を看過することができないのだろう。
松竹と海老蔵に生まれた溝
海老蔵も松竹もドル箱である襲名披露公演をいつかやらなくてはならない点では思惑が一致しているのだが、実際に公演を行うには「もうひとつ越えなければならないハードルがある」と別の梨園関係者は漏らす。両者の関係は襲名披露公演が無期限延期されて以来、冷え切った状態が続いているといわれている。象徴的だったのは20年11月に福岡・博多座で開かれた「市川海老蔵特別公演」でのこと。松竹が少しでも海老蔵の身入りになればと企画した特別公演だったにもかかわらず、この取材会を海老蔵が欠席したのだ。海老蔵がホームグラウンドである歌舞伎座での舞台にこの2年半で1回しか立っていないことからも両者のギクシャクした関係性が伝わってくる。
この間、海老蔵は“新作歌舞伎”としてファンも追いつくのが大変だという高額入場料の舞台を仕掛け続けてきた。今回、小林の件で取材させてもらった裏方さんのひとりは、「海老蔵さんに早く歌舞伎座に帰ってきてほしい。ファンに古典を見せてほしい」とその目を潤ませる。コロナ禍に苦しむ若い歌舞伎役者やスタッフの救済のために動いている海老蔵の活動を、中には“裏切り”と受け取っている裏方さんもいるようだ。
「いつまでも意地を張り続けるのではなく、両者が歩み寄ることも重要になってくるでしょうね。これがクリアにならなければ襲名披露どころではないと思います」(別の梨園関係者)
こんな状況下での小林の衝撃話告白だったというわけである。早ければ来年5月とも噂される襲名披露公演だが、まだひと悶着もふた悶着もありそうな気配だ。
(芸能ジャーナリスト・芋澤貞雄)
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