著者のコラム一覧
井筒和幸映画監督

1952年12月13日、奈良県出身。県立奈良高校在学中から映画製作を始める。75年にピンク映画で監督デビューを果たし、「岸和田少年愚連隊」(96年)と「パッチギ!」(04年)では「ブルーリボン最優秀作品賞」を受賞。歯に衣着せぬ物言いがバラエティ番組でも人気を博し、現在は週刊誌やラジオでご意見番としても活躍中。

で、プーチンは戦争犯罪で裁かれないのか

公開日: 更新日:

世界戦争犯罪事典」(文芸春秋)という、20年前に出版された分厚い大事典がある。秋の夜長に読みふけっていたら、夜が明けていた。日本側執筆陣が三十数人、ドイツ側から50余人。歴史家や弁護士や記者が名を連ねている。2国から選ばれたのは、戦争犯罪の多くは国際法と共にあって、第1次、第2次世界大戦の20世紀に集中していたからだ。序文には「戦争と虐殺の世紀だった」とある。

 第1部はアジア・太平洋・米大陸の戦争犯罪からだ。まずは1894年の日本軍の「旅順虐殺事件」。朝鮮の独立を巡っての日清戦争で、遼東半島の旅順市街で実行した掃討作戦だ。捕虜や民間人が2万人殺されたか、2000人かの両方の報告がある。何にしろ、当時の伊藤博文首相は大本営と相談し、事件の調査はせずに軍を不問にして、国民にも知らせていない。国際法を守るジュネーブ条約には加入していたのだが、黙ったのだ。日清の後の韓国内の農民ゲリラ討伐では戦闘で6000人、処刑5600人と。後の日韓併合までに反乱義兵14万人、暴徒殺害1万7000人、日本軍の戦死136人と記されている。次は「ハワイ王国乗っ取り」。米軍が砲艦で海兵隊を上陸させて王朝を消滅させ、ハワイ共和国政府を立てた。次は「フィリピン独立闘争鎮圧」で米軍が……帝国の侵略犯罪が次々に語られる。どこの軍隊もよくもこれだけ人を殺せたものだと感心しながら、朝を迎えた。

 で、プーチンは戦争犯罪で裁かれないのか。国葬で目が飛んでいる日本のロボット総理はどう思ってるんだろ。せっかくだし、国葬にプーチンを呼んでやればどうだ。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  2. 2

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  3. 3

    高嶋ちさ子「暗号資産広告塔」報道ではがれ始めた”セレブ2世タレント”のメッキ

  4. 4

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  5. 5

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  1. 6

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  2. 7

    フジ反町理氏ハラスメントが永田町に飛び火!取締役退任も政治家の事務所回るツラの皮と魂胆

  3. 8

    兵庫県・斎藤元彦知事を追い詰めるTBS「報道特集」本気ジャーナリズムの真骨頂

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」に潜む危険な兆候…「花咲舞が黙ってない」の苦い教訓は生かされるか?

  5. 10

    やなせたかしさん遺産を巡るナゾと驚きの金銭感覚…今田美桜主演のNHK朝ドラ「あんぱん」で注目

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  2. 2

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  3. 3

    大谷の今季投手復帰に暗雲か…ドジャース指揮官が本音ポロリ「我々は彼がDHしかできなくてもいい球団」

  4. 4

    下半身醜聞ラッシュの最中に山下美夢有が「不可解な国内大会欠場」 …周囲ザワつく噂の真偽

  5. 5

    フジ反町理氏ハラスメントが永田町に飛び火!取締役退任も政治家の事務所回るツラの皮と魂胆

  1. 6

    フジテレビ第三者委の調査報告会見で流れガラリ! 中居正広氏は今や「変態でヤバい奴」呼ばわり

  2. 7

    やなせたかしさん遺産を巡るナゾと驚きの金銭感覚…今田美桜主演のNHK朝ドラ「あんぱん」で注目

  3. 8

    女優・佐久間良子さんは86歳でも「病気ひとつないわ」 気晴らしはママ友5人と月1回の麻雀

  4. 9

    カンニング竹山がフジテレビ関与の疑惑を否定も…落語家・立川雲水が「後輩が女を20人集めて…」と暴露

  5. 10

    “下半身醜聞”川﨑春花の「復帰戦」にスポンサーはノーサンキュー? 開幕からナゾの4大会連続欠場