活動の場を東京に移して始まった地獄の日々 俺にとって東京は「頭狂」なのだ
俺たちとろサーモンは2010年に活動の場を東京に移しましたが、もうどこから話していいかわからないくらい地獄の日々の始まりでした。
大阪では結果も残して結婚もしました。満を持しての東京進出です。嫁と犬と俺で寝台列車「サンライズ出雲」に乗って東京に出発した日のことはよく覚えてます。
最初に住んだのは西東京市の田無。他の芸人たちが目黒やら新中野近辺に集まって住んでいることは知ってたけど、俺はお笑いの世界にあった派閥や軍団みたいな風潮に中指を立てていたので、仲よしこよしでやりたくなかった。地理を知らなかったこともあるけど、気づいたら田無に住んでましたわ。
最初は穏やかな日々だったんです。大阪ではお笑いの世界で24時間ピリピリと戦っていたけど、こっちでは周りに芸人もいないし、それなりに貯金もあって余裕もあった。マンションの前にある小さな公園で遊ぶ子供を嫁が窓からニコニコ見ていて、その姿を横目に頭をかきむしりながらネタを書いてる俺。もちろん東京のお笑いで戦える自信もありました。