旧統一教会は本当に解散させられるのか…米政権が「待った」をかける?
「トランプ大統領と石破茂首相が電話で話したのは『関税』のことだけではない。統一教会の解散問題についても話したそうだ」
永田町の廊下トンビの間でこんな噂が囁かれている、というのは私の作り話だが、まったく根も葉もない妄想ではない。
しんぶん赤旗日曜版(4月6日付)は、「石破首相は安倍晋三政権時の2015年、地方創生相就任時に、統一教会の機関紙『世界日報』の新春座談会に出ていた」「その際、日報の社長や編集局次長を『大臣室』に招き入れ、その後、10万円の献金を受けていた」「石破首相は日報に少なくとも3回は登場して、教会の“広告塔”の役割を果たしていた」と、旧統一教会と親密な関係にあったと報じた。
ではトランプ大統領のほうはどうか。週刊文春(4月10日号)は、彼の周りには旧統一教会支持者が多いと報じている。バンス副大統領は今年2月に教会の関連団体がワシントンで開いた「国際宗教自由サミット」で講演し、「宗教の自由擁護はトランプ政権の重要課題だ」と述べたという。
トランプが新設を決めた「信仰局」の局長に就任したのは、福音派のポーラ・ホワイト牧師で、旧統一教会系のイベントに出席するなど、シンパであることを隠さない人物だそうだ。
文春によれば、4月中旬、ソウルのロッテホテルワールドで旧統一教会の「ワールドサミット2025」が行われているが、「一期目の大統領任期を終えたトランプ氏や安倍元首相がビデオメッセージを送ったのが、三年前のこのイベントでした」(旧統一教会関係者)とのこと。
トランプは「故・文鮮明氏の夫人について『素晴らしい人物である韓鶴子博士に感謝したい』」(東京新聞デジタル版.2022年11月15日6時00分から)と熱弁をふるった。
文春が入手した今回のイベントのVIP名簿には、ポンペオ元国務長官やギングリッチ元下院議長ら共和党の重鎮、ホワイト牧師の名前もあるという。
3月25日、東京地裁が旧統一教会に対して解散を命じた。その中で教会の2021年度末の総資産は約1136億円ということが明らかになった。教会側は抗告して、高裁に移ったが、結論は年内にも出るとみられ、そこでも「解散命令」が支持されれば、即座に清算の手続きが始まる。