著者のコラム一覧
立岩陽一郎ジャーナリスト

NPOメディア「InFact」編集長、大阪芸大短期大学部教授。NHKでテヘラン特派員、社会部記者、国際放送局デスクなどを経て現職。日刊ゲンダイ本紙コラムを書籍化した「ファクトチェック・ニッポン 安倍政権の7年8カ月を風化させない真実」はじめ、「コロナの時代を生きるためのファクトチェック」「トランプ王国の素顔」「ファクトチェックとは何か」(共著)「NHK 日本的メディアの内幕」など著書多数。毎日放送「よんチャンTV」、フジテレビ「めざまし8」に出演中。

テレ朝・玉川徹氏の“電通発言”は放送メディア研究の対象として極めて興味深い

公開日: 更新日:

 10月19日のテレビ朝日の情報番組「羽鳥慎一モーニングショー」。玉川徹氏は「謹慎の10日間、私は事実確認の大切さ、テレビで発言することの責任の重さを考え続けました」と語り、取材した内容を伝える形で番組に出演すると自身の今後について説明した。

 これで玉川氏が国葬をめぐって誤った発言をしたとして騒ぎとなった問題は区切りをつけた形となった。この問題では、「謹慎では甘い」と降板を求める側と、その必要はないと主張する側とで二分する騒ぎとなった。顕著だったのは、前者は国葬に賛成する人たち、後者は国葬に反対する人たちという二項対立が貫徹されたことだ。

 例えば、国葬に反対する人でも玉川氏の発言に批判的な人がいてもいいし、その逆があってもいいと思うが、そうした状況は目立たなかった。

 私にとっては、そうした是非論はともかく、玉川氏の発言自体はメディア研究として極めて興味深いものだ。問題になった玉川氏の発言は短いものではないが焦点になったのは、「僕は演出側の人間ですからね、テレビのディレクターをやってきましたから。それはそういうふうに作りますよ、当然ながら。政治的意図がにおわないように、それは制作者としては考えますよ。当然これ、電通が入ってますからね」だろう。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動