大沢たかおが50代で手にした“カリスマ性”…映画「沈黙の艦隊」主演までの紆余曲折

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 このイメージを受けて「沈黙の艦隊」で演じた海江田四郎は、まさにうってつけの役だ。米軍と自衛隊を手玉に取り、“やまと”独立の真意が読めない謎を含んだ人物を、堂々と演じている。撮影現場を訪れた原作者のかわぐちかいじは、海江田は漫画を描くときにモデルを思い浮かべず描いたが、現場の大沢を見て「海江田がここにいた」と思ったという。

 映画では結果が出ない30~40代の紆余曲折を経て、50代で手にしたカリスマ性。これを武器に、大沢たかおはどんな俳優へと成長していくのか。今回の「沈黙の艦隊」は、原作でいえばまだ序盤戦。この映画で製作も兼ねている彼の、船旅は始まったばかりである。シリーズとしての含みを持たせた終わり方だけに、彼の代表作へと育っていくのか。今後の展開が気になる作品である。

(映画ライター・金澤誠)

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