「朝まで生テレビ!」地上波終了の吉と凶…BS移行は格落ち? 他局の報道番組への影響は?
生放送討論番組「朝まで生テレビ!」(毎月最終金曜日深夜~翌土曜日未明)の地上波放送が9月までになると、7月4日にテレビ朝日が発表した。10月からはBS朝日に移り、放送日時は毎月最終日曜日の19時から2時間となる。タイトルに変更はないという。
放送時間帯や放送時間が変わるだけでも驚きだが、やはり、一番大きいのは「地上波から姿を消す」ことだろう。正直、地上波からBSに移るというのは格落ちしているようにも思えるが、同志社女子大学でメディアエンターテイメントを研究する影山貴彦教授は、「むしろポジティブな要素が満載と言えるでしょう」と指摘する。
■「BSは正にホームグラウンド」
同番組は1987年に放送開始。その放送日においてホットな社会問題を夜通しで議論するという画期的なテイストが当時の若者を中心に受け、40年近くにわたって放送を続けてきた。そのバックグラウンドが、今回のBSへの移籍に勝機があると影山氏はみる。
「格落ちも何も、1987年に放送が始まった朝生の中心視聴者は今や中高年ですから、この視聴者層が多いBSは正にホームグラウンド。また、放送時間が毎月の月末の日曜日の午後7時から2時間というのは、これらの視聴者が夜更かしをせずに番組を見終えることが出来ますから、放送時間帯、番組の長さとしても適切だと思います。視聴率は地上波の時よりも下がるでしょうが、それ以外は歓迎すべき要素ではないでしょうか」