著者のコラム一覧
松尾潔音楽プロデューサー

1968年、福岡県出身。早稲田大学卒。音楽プロデューサー、作詞家、作曲家。MISIA、宇多田ヒカルのデビューにブレーンとして参加。プロデューサー、ソングライターとして、平井堅、CHEMISTRY、SMAP、JUJUらを手がける。EXILE「Ti Amo」(作詞・作曲)で第50回日本レコード大賞「大賞」を受賞。2022年12月、「帰郷」(天童よしみ)で第55回日本作詩大賞受賞。

R&B愛好者の底力を感じた3日間。「いま本当にパリでは五輪なんてやっているのか?」という疑問が…

公開日: 更新日:

 そんな彼らの40年超の音楽キャリアにして初めての来日公演は、首都圏(それ以外も)のガチなR&B愛好者は全員集合したのではないか、というほどの狂騒ぶり。締切の迫った仕事を気にしていたぼくも、この誘惑には屈したもん勝ちだと自分に言い聞かせ、結局3日間通い続けたのだった。そんなぼくを会場で目ざとく見つけて、写真撮影やサインを求めてくる酔狂なお客さんも連日2桁はいたのだから、趣味に生きる人たちの底力を感じた3日間ではあった。

 その3日間、帰路につくたびに「いま本当にパリではオリンピックなんてやってるのか?」という疑問が頭をよぎった。いや、無論やっていることは知っているのだ。でも、パリ五輪なんてステージのMCでもついぞ一度も聞くことがなかった──こんなことを言うと、音楽について語るときにオリンピックなんて時事ネタを無理に絡めなくても、と訝しむ方が出てくるかもしれない。

 でもジャム&ルイスが1996年のアトランタ五輪開会式の委嘱テーマ曲“Welcome to the world”の作者であることを知れば、この話の印象はきっと変わってくるはずだ。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部詩まさかの敗因とは? 響き渡った慟哭…組み際の一瞬の隙、五輪連覇ならず2回戦敗退

  2. 2

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 3

    「ブラタモリ」抜擢の桑子真帆アナ “金髪チャラ系”の大学時代

  4. 4

    松本人志「ミヤネ屋報道」に他局社長が異例の苦言…カギを握る性加害告発A子さん出廷の有無

  5. 5

    エースの留年が影響か?昨夏王者・慶応まさかの県大会16強敗退…文武両道に特別扱い一切なし

  1. 6

    スポーツを歪める阿部詩の大号泣とメディアのお涙頂戴報道…「非常に残念な振る舞い」と識者バッサリ

  2. 7

    一人横綱・照ノ富士が満身創痍でも引退できない複雑事情…両膝と腰に爆弾抱え、糖尿病まで

  3. 8

    大谷翔平を激怒させたフジテレビと日本テレビ…もっと問題なのは、情けない関係修復の仕方だ

  4. 9

    パリ五輪女子柔道・阿部詩のギャン泣きに賛否…《コーチが早く場外へ連れ出すべきだった》の辛口意見も

  5. 10

    "人たらし"ジェシーと"恋愛ベタ"綾瀬はるかの恋の行方は波乱含み… 綾瀬の「男を見る目」に一抹の不安