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二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

「散歩番組」の主役は七十代に 鶴瓶、高田純次、火野正平……それぞれの味わい

公開日: 更新日:

火野正平を旅番組に起用したNHKの眼力

 異色の存在が75歳の火野正平。散歩ならぬ健脚で自転車のペダルをこいで日本全国津々浦々を巡る「にっぽん横断 こころ旅」(NHK BS)に出演して13年。村の中のポツンとある食堂でソバを食べながら店のおばちゃんと世間話をする光景もすっかり板に付いた。今年も4月から放送予定だったが、「火野が腰痛のために中止。秋に変更する」と発表された。

「ファンの多い番組。その人たちを裏切らないために、延期を告知して安心させた」(放送関係者)

 子役出身の火野は、大河「国盗り物語」で羽柴秀吉役を務め「ポスト・緒形拳」と呼ばれた。その後、時代劇を中心に名脇役の地位を確立したが、世間の耳目を集めたのは奔放な私生活。家庭がありながら数多くの女性との不倫でワイドショーを賑わせた。不倫相手が出産する騒ぎもあったが、押し寄せるリポーターを前に逃げ隠れせず屈託のない笑顔で対応。近年は不倫で仕事を失う人もいるが、火野は仕事に影響することも、好感度も落ちなかった。相手の女性から恨まれたこともなく、「今もいい思い出」と話す女性が多いのも火野の魅力。

 不倫のイメージを払拭した火野を旅番組に起用したNHKの眼力。

「この人がこんなに気さくで面白いオジサン」と認識させ成功を収めた。散歩番組の主役は70代。次に出てくるのは誰か。

(二田一比古/ジャーナリスト)

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