テレビマンが採点! パリ五輪メダルアスリートCM出演の「値段」と「賞味期限」
「阿部兄妹としてのセット売りはできなくなってしまった」
一方、メダルを獲得しながら、“ブレーク度”が高くなかったアスリートもいるという。
「個人では金を獲得したものの、団体戦決勝で敗れてしまった柔道の阿部一二三。妹の詩が敗れてしまった今回、阿部兄妹としてのセット売りはできなくなってしまったのでテレビ的な価値は下がってしまった。また、ブレイキンの金メダリストの湯浅亜実も、競技自体が次回のロス五輪で不採用となったことと、シゲキックスが敗退してしまったことで、テレビ的にはこれ以上は盛り上がらない可能性がある」
別の情報番組プロデューサーはこう話す。
「今、帰国したメダリストたちのテレビ出演が一回りしているところですが、メダリストとしてありがたがられる時間は決して長くはない。やはり、アスリートでも、コメントを求められた時、感動させるのか、家族や私生活などプライベートな話などをして笑いに持っていったりするのか、テレビ的に求められている空気を瞬時に読み取って対応できる人が重宝されます。そうでないと、CM契約料や番組出演料などの商品価値は、今は高値であっても、いずれ下がっていきます」
そうした意味では、メダリストでなくとも、テレビ的に気になる存在はいるらしく、「マラソンで6位に終わった鈴木優花は明るくてキャラが立っていてスポーツ番組などで生きそう。またスポーツクライミングで惜しくも4位に泣いた森秋彩あたりも、今後次第では人気者になる要素は十分あると思う」(前出の編成関係者)という。
アスリートは競技場の外でも採点されている。
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時に、負けた選手は勝利した選手よりも注目される。●関連記事【もっと読む】なぜ阿部詩は号泣し、須崎優衣は嗚咽したのか…溢れ出る悲壮感はメダル連発スケボー選手と天地の差…では、金メダルを期待された両選手について伝えている。