芸人のプライベートをのぞき見…「今夜ファミレスで」には“ネタ作りの裏話”としての説得力あり

公開日: 更新日:

 その言葉を受けてもなお、首をかしげる飯塚。その後も、2人が影響を受けたシティボーイズにまつわる話、ネタの作り方、コントのセットについてなど話題は多岐にわたったが、最近のシソンヌのコントは「(どう作ったのか)全くわかんない」と口にする飯塚の表情が何より新鮮だった。

 これまでも、ネタについて語り合う番組や企画がなかったわけではない。「ゴッドタン」(テレビ東京系)の「~お笑いを存分に語れるBAR~」、芸人が妬むネタ、ネタ作りのこだわりについてトークする「NETAMI」(日本テレビ系)、「THE CONTE」(フジテレビ系)の「コント掘り下げトーク」もこれに該当するだろう。

 ただ、こうした番組の多くはスタジオ収録で、プライベート空間をのぞき見するようなリアルさはなかった。一方、ファミレスで自作の人生ゲームやかるたを作ったりしながらトークする「有吉クイズ」(テレビ朝日系)の「ファミレスシリーズ」のような企画もある。しかし、これは「ゲーム×トーク」の色合いが強く、バラエティー然としたシステムが働いている。

 その点で、「今夜ファミレスで」はストレートながらフレッシュな印象を受けた。加えて、「実際に飯塚はファミレスでネタを作っている」という説得力が独特な空気感を生んでいたのだろう。

(お笑い研究家・鈴木旭)

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    大谷翔平を激怒させたフジテレビと日本テレビ…もっと問題なのは、情けない関係修復の仕方だ

  2. 2

    旧ジャニーズ“復活”で女帝復権か…米国でスルー状態のTravis Japanを日本メディアが一斉ヨイショの裏

  3. 3

    橋本環奈のパワハラ疑惑のこと? 嵐・二宮和也の正月番組のワンシーンが視聴者の間で物議

  4. 4

    3人の婚外子…菊川怜の夫・穐田誉輝氏“暴かれたスネの傷”

  5. 5

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  1. 6

    藤原竜也「全領域異常解決室」に「SPEC」ファンから“追い風”! 演技派・柿澤勇人の伸びしろにも期待大

  2. 7

    橋本環奈《山本舞香と友達の意味がわかった》 大御所芸人に指摘されていたヤンキー的素地

  3. 8

    松本人志「女性に謝罪」もウヤムヤ決着で復帰を急ぐ切実事情…劇場でダウンタウン復活も?

  4. 9

    あの大谷翔平が苦々しい顔でインタビュー拒絶…フジテレビと“愛車無断公開犯”元木大介氏の先輩づらに嫌悪

  5. 10

    二宮和也「七五三」隠し撮りに激怒の覚悟…入学式や運動会にも厳しい視線、あの俳優夫婦も警告の過去

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    藤原竜也「全領域異常解決室」に「SPEC」ファンから“追い風”! 演技派・柿澤勇人の伸びしろにも期待大

  2. 2

    どうなる?「トリガー条項」…ガソリン補助金で6兆円も投じながら5000億円の税収減に難色の意味不明

  3. 3

    二宮和也が「ブラックペアン」続編を退所後の初仕事に選んだウラに“子供のお受験”問題

  4. 4

    ダルビッシュの根底にある不屈の反骨精神 “強いチームで勝ちたい大谷”との決定的な違い

  5. 5

    米女子ツアー「崖っぷち3人娘」はどうなる? 次戦でシード選手と最終戦出場者が確定

  1. 6

    ソフトB悪夢の本拠地3連敗「2つの敗因」…26イニング連続無得点よりも深刻なチーム事情

  2. 7

    竹内涼真「龍が如く」は酷評の嵐…実写化ドラマ“改悪”続出で、いよいよNetflix一強時代へ

  3. 8

    いまや大谷ドジャースこそ「悪の帝国」だ…カネ&人気&裏技フル活用でタンパリング疑惑まで

  4. 9

    大谷翔平を激怒させたフジテレビと日本テレビ…もっと問題なのは、情けない関係修復の仕方だ

  5. 10

    佐々木朗希の獲得に「第3の球団」急浮上…来春日本開幕でvs大谷ドジャースの可能性